キャリア, 雑記

【体験談】IT企業に入社したら同期が文系ばかりでビビった話


新卒で入った某IT企業での体験談を一つだけ、だらだらと。

IT業界を志望する学生の何かヒントになればいいな、という願望と共に。

愛しき文系出身の同期達

新卒で某IT企業に入社し、迎えた新人研修の初日。

ありがちだが、新入社員一人一人が自己紹介をする時間が設けられた。

僕は自己紹介の順番が最初の方だったので、適当に当たり障りのないことを話した後は他の新人の自己紹介をぼけーっと聞いていた。

『〇〇と申します。大学の専攻は違うのですが、ITに興味があり、この会社を選びました。』

『☓☓です。大学時代は経営を学んでしました。』

『△△って言います。ITは全くの未経験ですが、皆さんと頑張っていきたいです。』

IT経験者は?

未経験の人多くね?

それまで僕は勝手に同期の大半は大学で情報系、ITについて学んでいた人だと思っていた。

しかし、実際には全くの逆。

同期のほとんどがIT未経験、更に言えば文系出身の人がやたらと多かった。

確かにIT業界は人手不足ということもあり、近年は文系出身の人材も積極的に受け入れている。

ただ、自分の同期にこれほどまで文系出身の人が多いとは想像していなかった。

偏見って良くないよね

このとき、僕は文系出身の人の多さに少しだけ萎えてしまった。

僕は大学、大学院の計6年間をITの勉強に費やしてきた。

そんな僕が割と苦労して入ったこの会社にIT初心者の人が大勢いる…。

この事実に何とも言えない不公平さのようなものと感じてしまったのだ。

勿論、彼らは僕と同じ選考に合格しているため、このように感じるのはおかしなことである。

ただ、当時はそんなふうに考えることができず、その後、しばらくはこの良くない感情を抱えて過ごした。

しかし、1カ月後、それは完全に払拭されることになる。

理由は単純。

文系出身の同期がとても優秀だったからである。

彼らの能力はこの場にいることに値するものだ、ということを実力をもって「分からされた」。

まずはじめに感じたのは彼らの地頭の良さ。

確かに研修の最初の方は「LANって何?」「ファイルを作るのってどうやるの?」などの発言が辺りを飛び交っていた。

それらを聞く度に「いや、マジかよ…」とは思っていたが、一度教えればすぐに理解して覚えてくれるため、どんどんその機会は減っていった。

初めて接する分野の知識を猛スピードで吸収していく様は純粋に見ていて凄いと思った。

自分が同じ立場に居たとして同じことが出来るかというと正直自信はない。

そして、何より驚かされたのは彼らのコミュ力の高さである。

グループワークで積極的に発言するのは勿論、研修の休憩時間中にも初対面であろう他の新人へ自分から話しかけに行く姿勢には驚かされた。

大学、大学院を陰キャの巣窟(情報系学部)で過ごした僕には眩し過ぎる光景だった。

当然、立派な陰キャの一員である僕には到底マネできないことは言うまでもない。

彼らは優秀だからこそ、未経験からでもIT企業に入れたのだろう。

そのことに気づくと同時に、僕が当初持っていた「IT初心者なのに…」的な発想はあまりに浅慮であったとも気づかされた。

この体験は僕の中で教訓めいたエピソードとして記憶されている。

ライザップ的な発想?

ここからは少し余談になるが、前述の体験を通して気付いたことが他にもある。

それは「IT企業における未経験の人材の採用は某ライザップ的な発想に基づいているのかも」ということ。

パーソナルトレーニングのサービスを提供するライザップは世間的にも有名な一流企業である。

そんなライザップでは、トレーナー経験のない人材も多く採用していることをご存知だろうか。

ライザップのトレーナーに求めるものは単純なトレーニングの知識だけではない。

サービスの利用者と信頼関係を築くための高いコミュニケーション能力も必須である。

しかし、トレーニングに関する知識と高度なコミュニケーション能力、その両方を有する人材を探すことは難しい。

そこで、ライザップでは、未経験であっても高いコミュニケーション能力を有する人材を採用し、研修を通してトレーニングに関する知識を覚えさせるというアプローチを取っている。

知識のような後天的に獲得できるものよりも、コミュニケーション能力のような先天的な素養に依存するものを持っていることを重視しているのだろう。

僕はこの発想はIT企業の採用でも同様なのではないかと考えている。

一般的なイメージに反して、企業に所属するエンジニアはチームで仕事をすることが多いため、コミュニケーション能力が重要であると言われている。

僕がこれまでに出会った文系出身の同期は共通して高いコミュニケーション能力を持っていた。

入社の段階ではITの知識が皆無であっても、研修を通して知識を身に付ければ必ずや彼らは優秀なエンジニアになるであろうことは容易に想像できる。

未経験の人材の採用はリスキーに見えるかもしれないが、教育体制の整っている企業からすれば決して悪くない採用戦略であると思う。

もしこれを読んでいるあなたが未経験からIT業界を志望しているのであれば、下手に知識を身に付けるよりもコミュニケーション能力を磨くことを勧めたい。